保育園に通っていると、多かれ少なかれ避けて通れないのがお友達とのトラブル。
我が子も少し前に、お友達に噛まれて帰ってきたことがあり、痛々しい「噛み跡」を見つけてショックを受けました。
お迎えの時に先生から謝罪されたものの、「お相手の親御さんには伝えていません」と言われ、家に帰ってからもなんだか頭の片隅でモヤモヤ……。
この記事では、園がなぜ加害者側に伝えないのかという事情に触れつつ、被害者・加害者どちらの視点からも考えた私の葛藤と、自分なりにどう気持ちに折り合いをつけたかについてお話しします。
子どもが噛まれてショック…園の対応へのモヤモヤ
乳幼児期の発達において「よくあること」と頭では分かってはいても、実際に我が子の肌に跡が残っているのを見ると、胸が締め付けられますよね。
私が初めて我が子の噛み跡を見つけたときは本当にショックで、まずはかかりつけの小児科に電話で相談してケア方法を確認しました。

【お医者さんからのアドバイス】
「血が出ていなければ、基本的には保湿のみで様子見で大丈夫ですよ」
とのことでした。
物理的なケアは分かったものの、モヤモヤしたのは心のケアです。
特に、噛まれた時の状況を先生から聞いて、我が子には何の原因もなく「完全に気まぐれのとばっちり」だった時などは、親としてどうしても憤りを感じてしまいました。
そんな時、さらに悩まされたのが、保育園側の「お相手の親御さんには伝えていません」という対応です。
当時は「どうして相手の親に伝えないの? 隠されているみたい…」と、不満や疑問でいっぱいになってしまいました。
なぜ園は「加害者側に伝えない」のか?
どの園でもそうなのか、なぜ園がそういう対応をとるのか、気になって理由を調べてみることにしました。
どこの園でも同じ対応なの?
職場の先輩ママや知り合いに話を聞いてみたところ、驚くほどどこの園でも同じ対応でした。
- 「加害者側には報告されていない」
- 「子どもが状況を自分で話せるようになるまでは、親は誰とトラブルになったのか分からない」
ネットで調べてみても、基本的にはどの園も「加害者側に伝えない(名前を伏せる)」という方針が主流のようです。
なぜ園がそういう対応をとるのか
園が名前を伏せる背景には、以下のような理由があることが分かりました。
- 発達の過程であるため:1〜2歳頃の噛みつきは、言葉が出ないための発達の過程で、誰にでも起こりうること。
- 保護者間のトラブル防止:直接の謝罪や関係悪化による、親同士の深刻なトラブルを防ぐための防衛策。
園の立場からすると、深刻なトラブルを防ぐための現実的な対応策なんだな、と納得する部分はありました。
視点を変えて気づいた「もうひとつの恐怖」
「なぜ加害者側に隠すの?」とモヤモヤしてしまいがちですが、少し冷静になって視点を変えてみたとき、あることに気が付きました。
「もし、我が子が加害者になっていたとしたら……?」
これは、加害者側の親にとっても、別の意味で非常に怖いルールではないでしょうか。
「今回は被害者だったけれど、もし我が子が誰かを噛んでしまっていたら?」と考えると、「親である自分だけがそれを知らされず、家庭でのフォローも謝罪もできないまま過ごすことになるのでは……」という別の怖さが込み上げてきたのです。
「相手の親に伝えない」という園の方針は、一見すると加害者側を守っているように見えます。
しかし実は、「我が子の問題行動に気づき、家庭でフォローしたり、園と連携して対策したりする機会」を親から奪ってしまっていることでもあるのかもしれません。
結果として、この方針はどちらの親にとっても「モヤモヤや不安」を残す可能性があるなと感じました。
先生への遠慮と、今だから思えること
保育士の先生方のマンパワーも限られている中、できる対応に限界があるのは周知の事実。
言葉が未熟で感情のコントロールが難しい幼児たちのトラブルを、100%防ぐことは不可能です。
それでも、赤く残った噛み跡を見ると、何も言わずにいるのはやっぱり辛いもの。
当時の私は、
「クレーマーだと思われたらどうしよう」
「我が子の扱いに影響が出たら…」
という不安があり、園では物分かりの良い親を演じてしまっていました。
でも今なら、もう少し違った伝え方ができたなと思います。
でも、園生活に慣れ、送迎時などに先生方と少しずつコミュニケーションが取れるようになった今なら、もう少し違った伝え方ができたなと思います。
例えば、
- 「噛み跡を見ると、痛々しくてやっぱり胸が締め付けられますね」
- 「年齢的に仕方のないことだと分かってはいるのですが、親としても初めての経験なのでちょっとショックで…」
というように、園を責めるのではなく「親としての率直な気持ち」を少し開示するくらいは、伝えても良かったのかなと感じています。
自分なりの着地点・まとめ
我が子が保育園で噛まれて帰ってきたら、本当にショックですし、園の「相手に伝えない方針」に複雑な気持ちになるのは親として当然のことです。
私は今回、以下のステップを踏むことで、少しずつ気持ちに折り合いをつけていきました。
- 園の意図(トラブル防止)を理解しようと努めた
- 原因探しよりも、我が子のケアに集中した
- 「お互い様」の精神を意識した(明日は我が身)
園の方針に100%納得できるわけではないからこそ、日頃から先生とのコミュニケーションを大切にし、信頼関係を作っておくことが何より大切だと実感しています。
もし今、お子さんの噛み跡を見てモヤモヤしているママやパパがいたら、どうか一人で抱え込まず、まずはその「悲しい、ショック」という気持ちを大切にしてくださいね。

